Magnusチューンを施した、VFC製電動ガンHK416A5の作業記録を紹介します。分解の手順から、軸受け、シリンダー、スプリング、バレル、初速調整までを順番に見ていきます。
Magnusチューンの要点まとめ
- ベースはVFC製電動ガンHK416A5(Ver.2タイプのメカボックス、FET内蔵)
- 軸受けはORGA SUS420 8mm軸受け、ギアはJ-Armament製18:1強化ギア
- シリンダーはMagnusシリンダーセット従来用、スプリングはMagnusスプリング従来用
- VFC製スプリングガイドは自作ジュラコンリングで最大圧縮時のスペースを約3mm確保
- ハイレートスプリングのトリガーレスポンス低下には、サマリウムコバルトモーターで対応
- バレルはMagnusバレル、HOPラバーはORGA DIMENSION フラットHOP
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ベース | VFC製電動ガン HK416A5 |
| メカボックス | Ver.2タイプ(アンビ機構付きの専用品)、QDタイプのスプリングガイド |
| 軸受け・ギア | ORGA SUS420 8mm軸受け、J-Armament製18:1強化ギア、セクターチップ |
| シリンダー周り | Magnusシリンダーセット従来用、J-Armament製14歯メタルTeethピストン、GUARDER タペットプレート Ver.2用、でんでんむしM4用ノズル |
| スプリング・モーター | Magnusスプリング従来用、サマリウムコバルトモーター |
| バレル・HOP | Magnusバレル、ORGA DIMENSION フラットHOP |
電動ガン VFC HK416A5 Magnusチューン

今回はVFC製電動ガンHK416A5 Magnusチューンのご紹介です。
実銃HK416A5とVFC製HK416A5
実銃としてのHK416A5はドイツのヘッケラー&コッホ社(H&K社)がM4カービンの独自改良版として開発したHK416の発展型で2012年に行われた米軍次期カービン計画に応募するために開発された全面改修型です。
カラーはブラックの他にTANカラーに似たRAL-8000(green brown)のラインナップです。
HK416A5は、HK416をさらに発展させたモデルとして紹介されています。そのため、VFC製のHK416A5も、独自の構造を持つ部分があります。
Magnusチューン前のHK416A5の分解
それでは作業を始めます。
フレームロックピン(F)を外しアッパーを前方向にスライドさせロアと分解します。
この時に引っ掛かりが大きい時はチャージングハンドルを少し引いてから外すと外しやすい時もあります。
アッパーが外れにくいときは、焦らず手順を見直します。また、チャージングハンドルを少し引くだけで、外れやすくなる場合があります。

ストックを抜きバッファーリングを緩めます。
今回はスリングを付けるのでバッファーチューブを一旦取り外す必要があるのでこの作業を行います。
メカボックスを取り出すだけでしたらバッファーチューブは取り外す必要がございません。
スリングプレートを付ける場合は、バッファーチューブの取り外しが必要です。一方、メカボックスだけを出すなら、取り外しは不要です。
Magnusチューンで外すバッファーチューブ

ロアレシーバーのバッファーチューブネジ部にイモネジがあり、これでもバッファーチューブが固定されていますのでこれも緩めます。
バッファーチューブはレシーバーにネジロックで強力に固定されているのでヒートガンでガンガンに熱くしないと外れません。
ネジロックで固定された部品は、無理に回すと破損します。そのため、ヒートガンで十分に温めてから外してください。ただし、周囲の樹脂部品には注意が必要です。

バッファーリングを一番後方まで緩めプレートもずらしておきます。

グリップエンドの固定パーツを回転させて外したら前側のネジ2本を外すとグリップエンドが外せます。

配線の通し方を確認したらモーターを取り出してグリップを外します。
HK416A5のマガジンキャッチとメカボックスの取り出し

このA5のマガジンキャッチは上部から小さなイモネジで固定されているので細い六角レンチでイモネジを緩めていくとマガジンキャッチが外せます。
マガジンキャッチは、上部の小さなイモネジで固定されています。そのため、細い六角レンチを用意してください。また、イモネジは小さく、紛失しやすい部品です。
あとはいつもの要領でメカボックスを取り出します。
メカボックス取り出し方の詳しい記事をご覧になりたい方は過去記事の電動ガン VFC HK416D ハイレスポンスメカボカスタムからどうぞ。
メカボックスを出してからバッファーチューブを外す

メカボックスを取り出すとバッファーチューブが取り外せます。
バッファーチューブはガスブロや次世代と同じくレシーバーにねじ込み式となっており、先端下部に切り欠きがありこれがメカボックスにはまっているのでメカボックスを取り出さないとバッファーチューブは外れません。
バッファーチューブの先端には、切り欠きがあります。そのため、メカボックスを取り出さないと外せません。なお、この構造はガスブロや次世代電動ガンと共通です。

メカボックスはVer.2タイプですがアンビ機構があるので専用品です。
Ver.2タイプでも、アンビ機構付きのメカボックスは専用品です。そのため、パーツの互換性は事前の確認が必要です。

スプリングはメカボックスを開けなくても交換可能なQDタイプのスプリングガイドです。
スプリングの交換や分解時には便利な機能です。
QDタイプのスプリングガイドは、メカボックスを開けずにスプリングを交換できます。そのため、スプリングの調整に便利です。
Magnusチューンで開けるFET内蔵メカボックス

メカボックスを開けます。
内部は標準的なVer.2パーツ系ですがトリガースイッチと一体になったFETが組み込まれています。
メカボックス内のパーツを外しパーツクリーナーで洗浄します。
FETは、トリガースイッチと一体になっています。そのため、配線やスイッチ部分を触る際は、向きや位置を覚えておくと安心です。
Magnusチューンの軸受け交換

洗浄が終わったら軸受けの組込みです。
軸受けはORGA SUS420 8mm軸受けを使用します。
軸受けは奥まで水平に押し込み接着します。
組込み方の詳細はブログにも電動ガンへの軸受け組込み時の注意点につきましてとして掲載しておりますのご覧下さい。
軸受けは、奥まで水平に押し込むことが基本です。また、傾いたまま接着すると、ギアの回転が重くなる原因になります。そのため、ブログの注意点も参考にしてください。
MagnusシリンダーでのHK416A5のカスタム

軸受けの接着剤が固まるまでの間にシリンダー周りを組上げます。
シリンダ-は飛距離アップ効果のあるボアアップタイプのMagnusシリンダーセット従来用を組込ます。
シリンダーヘッドの詳しい組込み方法はブログに掲載しておりますのでオルガ Magnusシリンダー組込方法についてをご覧ください。
ボアアップタイプのシリンダーは、飛距離アップに有効です。ただし、組み込みには、シリンダーヘッドの扱いに注意が必要です。

タペットプレートはGUARDER タペットプレート Ver.2用を使用します。
GUARDERのタペットプレートは、Ver.2用です。そのため、メカボックスの規格を確認してから選んでください。
でんでんむしノズルの検証

ノズルは集弾性向上の為にでんでんむしM4用を使用します。
このノズルは先端が特殊な形状となっており、チャンバー内で毎回同じ位置にBB弾がセットされる事によりBB弾の回転数が安定し集弾性向上に繋がります。
ノズルを交換した際はチャンバー内で抵抗なく動くか検証が必要です、検証方法はファイヤフライ でんでんむしの組込時の注意箇所につきましてご覧下さい。
ノズルが動かないと、給弾不良の原因になります。そのため、交換後は、チャンバー内での動きを必ず検証してください。
ピストンとグリスアップ

ピストンも耐久性向上の為にJ-Armament製14歯メタルTeethピストンを使用します。
シリンダー内とノズルの内側にグリスを薄く塗り伸ばし、シリンダー周りを組み上げます。
グリスの量は、少なめが基本です。また、塗りすぎると、動作が重くなることがあります。
グリスアップでは、指でシリンダー内に薄く塗り延ばします。
その際ノズルの先端を指で押さえピストンを前後させて気密漏れがないかチェックします。
Magnusチューンの強化ギアとセクターチップ

ギアはJ-Armament製18:1強化ギアと給弾不良対策としてセクターチップを使用します。
ギアの材質はスチール製で耐久性があり、精度も良くコストパフォーマンスに優れたパーツです。
18:1は、標準的なギア比として知られています。そのため、スプリングを強くした電動ガンでも、トルクに余裕を持たせやすいです。
シム調整とギアのグリスアップ

続いてシム調整を行います。
シム調整のコツはYouTubeにて動画をUPしておりますのでシム調整!電動ガンのカスタムやメンテで必須のシム調整を解説!をご覧ください。
シム調整が終わったらギアのグリスアップを行います。
シム調整は、ギアの高さを整える作業です。そのため、軸受けを替えたあとは、必ずやり直してください。

メカボ内の外したパーツを組んで、ギア周りとシリンダー周りも組込ます。
ピストンレール、タペットプレート周りなど摩擦が発生する部分には必ず潤滑材を塗りましょう。
摩擦が起きる部分には、潤滑材が欠かせません。そのため、ピストンレールとタペットプレート周りは、念入りに塗ります。
潤滑材にはガンオイルを使用します。
このガンオイルは金属部分の擦り合う部分やプラスチックパーツにも使用可能です。
HK416A5のスプリングガイドを加工する理由

VFC製のスプリングガイドは後部のベアリングの厚みがあるのでMagnusスプリングを入れると引ききれなくなります。
そこでスプリングガイドを分解しベアリングを外しその代わり自作ジュラコンリングを入れます。
ベアリングを外すと、スペースが生まれます。そのため、Magnusスプリングも、最後まで引き切れるようになります。

こんな感じになりこれで3mm程度スプリング最大圧縮時のスペースを確保出来ました。
約3mmの余裕は、スプリングの最大圧縮時に必要な隙間です。そのため、組み込み後に動作を確認すると安心です。

メカボックスを閉じたらMagnusスプリング従来用を組込みます。
Magnusチューンの仕上げとモーター

スリングプレートとバッファーチューブをロアレシーバーに組込み固定します。
メカボックスをロアレシーバーに組込み、諸パーツを組込みます。
ハイレートスプリングは、モーターへの負担が大きくなります。そのため、トリガーレスポンスが落ちやすくなります。
ハイレートスプリングを使用時はトリガーレスポンスが落ちるので最強の助っ人サマリウムコバルトモーターを使用します。

これでテストドライブを行いモーター位置の調整も行いロア周りのチューンは終了です。
Magnusチューンの最後は、テストドライブです。動作音とレスポンスを確認します。また、モーターの位置を調整すると、HK416A5の動作が安定します。
MagnusバレルとフラットHOP

次にチャンバー周りのチューンです。
チャンバーを分解してインナーバレルとHOPアームを取り出します。
インナーバレルは、弾道に大きく関わる部品です。そのため、Magnusチューンでは、定番のMagnusバレルを組み込みます。
インナーバレルはMagnusチューンの定番Magnusバレルを使用します。

HOPラバーはORGA DIMENSION フラットHOPを使用します。
通常のHOPはBB弾が通過する際に点でHOPを掛けますがこれに対し面HOPは線でHOPを掛けるのでBB弾の回転数が安定します。
面HOPは、BB弾の回転数を安定させる仕組みです。また、HK416A5でも、ORGA DIMENSION フラットHOPを組み込んでいます。
Magnusチューン後の初速調整
チャンバーにインナーバレルとHOPを組込み、ノズルが入る部分から覗き込みHOPを下してきてHOPが水平に降りてきてるかチェックして下さい。
フロント周りをアッパーに組み込んでロアと組み上げ初速の調整を行います。
初速の調整はインナーバレル長で行い、基本的にはインナーバレルが短いと初速は低く、長いと高くなります。
初速調整が終わったら室内での作業は終了となります。
ロングレンジでの試射を行い弾道や飛距離のチェックをし作業は完了となります。
国内の基準は0.989J未満です。そのため、調整後は必ず初速を確認してから使用してください。
Magnusチューンに関するよくある質問(Q&A)
Q. HK416A5とは何ですか?
ドイツのH&K社が開発した、HK416の発展型です。VFC製の電動ガンも発売されています。
Q. Magnusチューンとは何ですか?
ORGAが紹介する、電動ガンの内部チューンです。今回は軸受けやシリンダー、スプリング、バレルなどを組み込みました。
Q. Magnusチューンでは何を交換しましたか?
軸受け、ギア、シリンダー、ピストン、ノズル、スプリング、バレル、HOPラバーなどを交換しました。
Q. HK416A5のバッファーチューブは、どうやって外しますか?
ネジロックで強力に固定されています。そのため、ヒートガンで十分に温めてから外します。
Q. HK416A5のマガジンキャッチは、どう外しますか?
上部の小さなイモネジを、細い六角レンチで緩めます。
Q. Magnusスプリングを入れると、引ききれなくなるのはなぜですか?
VFC製スプリングガイドの後部ベアリングが、厚いためです。そのため、ベアリングを外し、ジュラコンリングで代用しました。
Q. サマリウムコバルトモーターを使う理由は何ですか?
ハイレートスプリングは、トリガーレスポンスが落ちやすいためです。そのため、モーターで補います。
Q. 面HOPとは何ですか?
HOPを線で掛ける方式です。そのため、BB弾の回転数が安定します。
Q. 初速はどう調整しますか?
インナーバレルの長さで調整します。短いと初速は低く、長いと高くなります。






